受刑者への性転換治療を無料提供(米カリフォルニア州)
2015.10.24 09:00 知る・歴史・文化 # コメント(-)


アメリカ、カリフォルニア州で20日、受刑者に性転換手術を受けさせるかどうかを決定するための指針が発効し、この種の治療に道を開く全米初のケースとなりました。
カリフォルニア州は今夏、ホルモン治療や手術といった性転換のための処置を提供し、費用を負担することに同意しています。
指針では、性転換を望む受刑者は医療・精神専門家の診断を受けたうえで、医師、心理学者、精神科医ら6人で構成される委員会に申請を行う必要がある。委員会が手術が正当かどうかを決定するそうです。
この背景には今年4月に出された同州での判決があります。

カリフォルニア州サンフランシスコの連邦地裁は同州政府に対し、男性として生まれた受刑者、ジェフリー・ブライアン・ノースワーシー(51歳 現在はミシェル・ラエル・B・ノースワーシーと名乗っています)の性別適合手術にかかる費用を支払うよう命じていました。手術費用は約10万ドル(約1200万円)。
この時、サンフランシスコ連邦地裁のジョン・タイガー判事は、原告は米国憲法に保障された権利を享受するため性別適合手術を受ける必要があると判断し、速やかに必要な措置を取るよう州政府に求めました。

ノースワーシー受刑者は1985年に知人を銃殺した罪で、1987年から17年〜終身の禁錮刑に服しています。同容疑者は1990年代に自分が女性であることを認識し始め、2000年1月に「性同一性障害」と診断されていました。
判事は判決で、「彼女は、医療機関から指示された医学的治療へのアクセスを希望しているが、州から医学的理由ではなく行政的理由で却下された」と述べていました。
via:usnews
この記事を読んだ人はこんな記事に興味があります