日本で急増「40代の童貞」男性
2015.7.2 09:00 知る・歴史・文化 # コメント(-)


AFPが40代童貞に関しての報道をしていました。 国立社会保障・人口問題研究所が2010年に行った調査によれば、30代で独身の日本人男性の約25%が童貞だそうです。1992年に実施された同様の調査結果から約3ポイントの上昇とバブルが崩壊し、日本経済が長い低迷期に陥った時期と重なっています。
全国地域結婚支援センター代表の板本洋子氏は、安定した常勤職を見つけるのに苦労する日本の男性が増えており、彼らは経済的去勢を強いられていると語ります。
「自分の経済力に自信がもてなくなった。それを乗り越えて女性にアプローチする自信がまずなくなってしまう。日本のこの20年間の中で、やっぱり男性はかなり厳しい状況の中、競争社会の中で、逃げられないでいるんじゃないか」

直接比較できるような国際統計を見つけるのは難しいものの、日本人は他の先進諸国と比べて全体的にセックスをしていないとされているそうです。前述の2010年の調査では、日本の18〜19歳の68%が童貞だと回答。同年にコンドームメーカーのデュレックスが欧州で行った調査で、15〜20歳の童貞率はもっと低く、例えば、20歳になるまでにセックスをしたことがない男性は、ドイツで20%未満、保守的なトルコでも37%だったそうです。
一方、障害者の性に関する支援などを行っている非営利団体「ホワイトハンズ」の坂爪真吾代表理事は、現代日本の男性が直面している難しい問題は、この国ではテレビや漫画や街中に性的なイメージが氾濫している一方で、セックスに関して真剣に話し合われることがほとんどないことだと語ります。
「現代社会の特徴として、性というものを学ぶ場がないと思う。恋愛にしてもセックスにしても結婚にしても」と、坂爪氏は話す。「性的な自立が社会的な自立につながる。障害のある人でも自分の性を認識して、自分の性があるということを認識した上で他人との関係を作っていくということ、これができる人は社会参加もしやすい。自分の性を認識できなかったり、どう性と向き合っていけばいいか分からないと、なかなか社会参加ができない」

坂爪氏は現在、セックスをすることにバリアを感じている健常者の支援も行っているそうです。具体的には、セックス経験のない人のための学校「ヴァージン・アカデミア」を開き、パートナーの見つけ方や、建設的な関係の築き方などに関する講義をしています。昔は厳格な社会的道徳観が人生の節目を乗り越える助けになったと、同氏は語ります。しかし今では「個人が自己責任で相手を探して交渉して付き合ってセックスまでいってと、全部自分だけの力で頑張るということになってしまった」とのこと。
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