アメリカ、人種差別の病まだ治らず。オバマ大統領提言
2015.6.24 09:00 知る・歴史・文化 # コメント(-)


オバマ米大統領は、インターネット上で公開されたインタビューの中で、黒人差別の禁止用語『ニガー(nigger)』を使い、米国の人種差別との闘いはまだ終わっていないと強調しました。
コメディアンのマーク・マーロン氏とのインタビューに応じたオバマ大統領は、「人種差別(の病)はまだ治っていない。公の場で『ニガー(nigger)』と言うのは失礼だというような単純な問題ではない」と指摘。「人種差別がまだ存在するかしないかをこれで測ることはできない。あからさまな差別だけにとどまる問題でもない。200〜300年前に起きたことを何もかも一夜にして消し去ることはできない」と語ったそうです。
米国ではサウスカロライナ州チャールストン市にあるアフリカ系米国人の教会で9人が射殺された事件を巡り、人種差別を巡る論議が再燃。オバマ大統領は任期満了を控え、人種について積極的に語ることが多くなっているそうです。
インタビューでは白人の母とアフリカ系の父を持つ自身の幼少時の体験にも言及。1950〜70年代に比べると「人種関係が大きく改善されたのは間違いない」としながらも、奴隷制度や人種差別的法律が残した負の遺産は今も存在していて社会に暗い影を落とし続け、「我々が受け継いでいる遺伝子の一部になっている」との見方を示しました。
チャールストンの事件については「嘆くだけでは不十分。こうした事態が起こりにくくするためにできることはある」と述べ、銃規制強化の必要性を改めて訴えました。しかし議会はそのための行動を起こそうとしないと批判。「残念ながら全米ライフル協会(NRA)の議会に対する影響力は極端に強い。この議会に法的措置は期待できそうにない」と嘆いて見せたそうです。
ホワイトハウスの声明によると、差別用語とされる「ニガー」の言葉をオバマ大統領が使ったのは今回が初めてではないそうで、回想録「マイ・ドリーム」には何度もこの言葉が登場するそうです。via:cnn
この記事を読んだ人はこんな記事に興味があります