ネット上でアバターを使って高校生活、卒業資格が取得できる日本初「明聖サイバー学習国」が開校
2015.4.24 09:00 知る・歴史・文化 # コメント(-)


千葉市中央区の通信制高校、明聖高校(花沢悟史校長)が、直接登校はせずにインターネット上の仮想空間で高校生活を送りながら学習し、高校卒業資格を取得できる日本初の「明聖サイバー学習国」を開設したそうです。
今月23日には“入学式”があり、5月のゴールデンウイーク明けから本格的な授業が始まるんだとか。指導にあたる教師たちは「試行錯誤しながら、生徒と一緒に充実した高校生活を作り上げていきたい」と話し、204人の新入生(2、3年生も含む)の入学を待っているそうです。
明聖サイバー学習国「学校紹介動画」
同学習国の生徒は、髪形や服装など200種類以上のパーツを組み合わせて独自の「アバター」を作り、自分の分身としてネット上で高校生活を送ることができます。自分の家を持ち、好きな時間に家から学校に「通学」。ネットの中の教室や校庭では、クラスメートと文字でチャット(会話)も楽しめるそうです。教師も仮想の校内を行き来。「職員室」の前には質問箱が置かれており、勉強の疑問や生活の悩みなど相談に応じるそうです。

同校によると、教室で席に座り、20〜30分の動画授業を視聴した後、毎回テストで理解度を確認するそうです。テスト時間を含め、一コマ通常50分程度になるそうです。
学習意欲を高めるため、授業を受けると「学習ポイント」がもらえる仕組み。任意の漢字ゲームや英単語ゲームでもポイントがたまり、ポイントを使ってアバターの服や家具を買える。一方で、年4回、実際に高校に行ったり、リポートを提出したりする必要があるそうです。3年以上在籍して一定の単位を取得すれば、高卒資格が得られます。
明聖サイバー学習国

同校は県内初の私立通信制高校として2000年に開校。主に「学校に通いたいが、通えない」と悩む生徒の受け皿となっています。9割以上の生徒が中学時代に不登校を経験しているそうです。
だが、通信制では1人で学習に取り組むため、生徒が孤独を感じやすく、「学校に通いたい」という気持ちの背後にある「誰かとつながっていたい」という願いをネット活用でかなえられる可能性があるとして、約5年前から構想を練ったそうです。
構想を話し合う中では、「ネット依存や引きこもりを助長しないか」といった意見も出ました。そのため、千葉市緑区にある同校の農園で実際に収穫体験をしたり、文化祭への参加を促したりして人間関係を構築する力も養っていくようです。担当する下田将樹教諭は「ネット上だけで終わらせるつもりはない。知恵を絞り、全日制でも通信制でもない、新たな選択肢として、不登校や引きこもりの子どもたちが、学校に行くきっかけになれば」と期待しているそうです。via:yahoo
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