32年の追跡調査でわかった「幸福な人生の秘訣」は、学業よりもリア充(ニュージーランド研究)
2012.9.26 08:30 知る・面白 # コメント(-)
ニュージーランドに生まれた子ども約1,000人を対象とした32年間にわたる追跡調査データから、成人後の幸福度の高さにはどういった因子が関係しているのかが明らかになったそうです。
結論から言えば、成人してからの幸福度に最も結びついていた要素は、若年期における「社会とのつながり」だったそうで、「学業成績」はそれほど幸福度に結び付いてないことが判明しました。
ソース:32年の追跡調査でわかった「幸福な人生の秘訣」 ≪ WIRED.jp
この研究には、ニュージーランドのおよそ1,000人を対象に、誕生直後から成人期までを追跡調査している『ダニーディン 健康と発達に関する学際研究のデータ32年分が用いられました。このデータには、3年ごとに「親や仲間への愛着」「主観的長所」「社会経済的状態」「クラブやグループ活動への参加」「言語発達」「学業成績」など、およそ思いつく限りの社会心理学的に好ましい要素について評価がなされています。
成人してからの幸福度に最も結びついていた要素は、若年期における「社会とのつながり」でした。社会とのつながりの相関係数は0.62だったのに対し、「学業成績」は幸福度の予測因子としてはるかに劣っており、相関係数は0.12だったそうです。
第一に、十代の若者にとって、社会的愛着の大きな部分を占めるのは両親との関係です。十代のころに両親との関係が良好であるほど、幸福度の高い成人になる可能性は上昇します。また、十代の若者にとって、自分の親を好きであることと同じくらい重要で、なおかつ同じくらい想像しがたいことは、彼らが学校を好きであることです。
ただし、社会とのつながりや学校を好きであることが重要だからといって、その子どもが「人気者」でないと幸福な大人になれないということはまったくないわけで、花形クォーターバックであることより重要なのは、「何か悩み事があったり、怒りを覚えたときに相談できる相手」を持つことなのだそうです。また、所属するクラブはスポーツである必要はなく、幸福につながるのは運動への熱心さではなく何かのグループに属することなのだそうです。
そしてもうひとつ重要なのは、32歳になったときの幸福度を予測する因子は、10代の若者が客観的事実としてどのような生活を送っているかではなく、その若者自身が自分の生活をどのように自分で評価しているかという点です。その若者は、自分の将来について楽観的で、自立していて、おおむね忙しい毎日を送っているのであれば、その若者は、西洋社会における若者のステレオタイプを覆す存在であり、かつまた将来、非常に幸福な大人になる可能性が高いということになるのだそうです。
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