性別を自分で選べる「性別アイデンティティー法案」がアルゼンチン議会で可決される
2012.5.13 09:00 知る・歴史・文化 # コメント(-)


個人が公文書に記載する性別を自分で選ぶことを認めた性別アイデンティティー法案が、アルゼンチン議会で可決されたそうです。
同法案は、国民が自分の認識する性別に従って処遇される権利を保証する内容。政府に対しても、その性別を認定するよう義務付けています。これにより、18歳以上になると、自分が法的に女性なのか男性なのかは自分の意思で決めることができるのだそうです。
ソース:Argentina OKs transgender rights: ID changes, sex-change operations and hormone therapy - The Washington Post
CNN.co.jp:性別を自分で決められる法案、アルゼンチン議会を通過
法案の文言では、「性別は個人が自分の経験で自ら識別する内面的、個人的なものであり、出生時に割り当てられた性と一致することもあれば、一致しないこともある」と規定。18歳以上の国民が性別の変更を望む場合、役所で変更を届け出ることができるそうです。

対象には、性転換のための手術やホルモン療法を受けている人だけでなく、身体的な性別とは反対の性別の服装や動作をしている人も含まれるそうです。
こうした法律の制定は故キルチネル前大統領が推進し、妻のフェルナンデス大統領が引き継いでいました。ボウドウ副大統領は「きょうをもって、何千何万人というアルゼンチン国民が新たな権利を獲得した。ほかの人の権利が一切失われることはない」と述べているそうです。

アルゼンチンでは2010年、既に同性結婚が合法となっており、今回の性別を自分で選べる法案が可決されたことにより、より開放的でリベラルな性への取り組みがまた進んだこととなります。
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